国内上場企業の決算動向をいち早くキャッチ
ウォンテッドリー株式会社は、2025年8月期第2四半期決算短信を発表した。今回の発表では、営業収益が前年同期比で増加し、利益面でも改善が見られた。特に、顧客単価の改善が影響し、ストック収益とフロー収益の両方が堅調に推移したことが寄与した。結果として、親会社株主に帰属する中間純利益は578,777百万円となり、前年同期比で29.2%の増加を記録した。決算の結果は総じて良好であり、企業成長の兆しを見せている。
2025年8月期第2四半期における全社業績は堅調な成長を示した。特に、ストック収益の改善により収益が増加した。営業利益、経常利益ともに前年同期比で大きな増加を実現しており、成長基調が続いていることが明らかになった。
指標 | 2025年8月期第2四半期 | 2024年8月期第2四半期 | 前年同期比 |
---|---|---|---|
売上高 | 2,477百万円 | 2,327百万円 | 6.4% |
営業利益 | 924百万円 | 745百万円 | 23.9% |
経常利益 | 915百万円 | 735百万円 | 24.3% |
純利益 | 578百万円 | 447百万円 | 29.2% |
ウォンテッドリー株式会社はビジネスSNS事業の単一セグメントに集中している。今四半期において、登録企業ユーザ数は4.2万社、登録個人ユーザ数は420万人に達している。主力プロダクト「Wantedly Visit」の継続的な改善が業績向上に寄与しており、ストック収益およびスカウトオプション等のフロー収益の増加が確認されている。また、顧客単価の改善が続いており、成長の基盤が着実に形成されている。
特に重大な事業提携やM&Aの発表はなかったが、引き続き「Wantedly Visit」の開発および新規事業領域の「Engagement Suite」や「Wantedly Hire」に注力していることが報告されている。これにより、業務の多角化が進められており、今後の業績に良い影響を与える可能性がある。
2025年8月期の通期業績予想は、2024年10月11日に公表された内容に変更はないとされている。業績は安定的に推移していることが確認されており、中間期の進捗状況からも順調に目標に向かって進んでいることが伺える。
指標 | 通期予想 | 前年実績 | 増減率 | 進捗率(第2四半期) |
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売上高 | 4,970百万円 | 4,712百万円 | 5.3% | 49.8% |
営業利益 | 1,600百万円 | 1,591百万円 | 0.4% | 57.8% |
経常利益 | 1,580百万円 | 1,579百万円 | 0.0% | 57.9% |
純利益 | 1,040百万円 | 1,037百万円 | 0.3% | 55.6% |
配当については、以前の発表内容から修正がなく、2025年8月期における年間配当金は計画通り推移する見込みである。株主還元の方針は明確にされており、将来的には継続的な配当の支払いが見込まれる。
ウォンテッドリー株式会社は、今後も継続的な成長が期待される。顧客数の増加と単価の改善が収益の向上に寄与し、さらなる事業の成長が見込まれる。加えて、国内外の経済環境に影響を受ける原材料費や人件費の動向に注視しつつ、競争力を維持するための施策を講じていく必要がある。今後は新規事業の展開に加え、労働市場における変化に柔軟に対応し、企業価値の向上を図ることが鍵となる。