株式会社アールエイジの2025年10月期第3四半期連結決算は、売上高が前年同期比36.2%減の2,566,815千円、営業利益が同49.8%減の413,798千円、経常利益が同59.1%減の314,123千円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同60.3%減の199,710千円となった。 不動産業界全体としては、物価上昇や金利動向など不透明な状況が続く中、都心部では人口流入を背景に賃貸需要が底堅く推移している。同社は、このような環境下で、運営管理事業で安定収益を確保しつつ、都心部での優良な賃貸事業用不動産の企画開発に注力した。 しかしながら、開発販売事業においては、前年同期に比べて販売戸数が大幅に減少したことが業績に影響した。 株主還元としては、2025年10月期の年間配当予想は36.00円となっている。
当第3四半期連結累計期間における同社の業績は、売上高が前年同期比36.2%減の2,566,815千円、営業利益が同49.8%減の413,798千円、経常利益が同59.1%減の314,123千円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同60.3%減の199,710千円となった。 これは、主に開発販売事業における売上高の大幅な減少が影響した結果である。一方で、運営管理事業においては、売上高、セグメント利益ともに前年同期を上回る結果となった。 財政状態としては、総資産は前連結会計年度末に比べ増加し、純資産も増加した。自己資本比率は30.9%となった。
指標 | 2025年10月期(累計) | 2024年10月期(累計) | 前年同期比 |
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売上高 | 2,566,815千円 | 4,022,757千円 | △36.2% |
営業利益 | 413,798千円 | 824,850千円 | △49.8% |
経常利益 | 314,123千円 | 767,569千円 | △59.1% |
純利益 | 199,710千円 | 503,357千円 | △60.3% |
運営管理事業は、全社売上高の約84%を占める主要事業である。 当第3四半期連結累計期間において、運営管理事業の売上高は2,157,374千円(前年同期比0.4%増)となった。これは、社有及びサブリース物件の運営、管理受託物件のサービス提供において、品質向上と効率化にグループ一丸で取り組んだ結果である。セグメント利益は428,151千円(前年同期比1.8%増)となり、安定した収益基盤を維持している。今後も、都心部への人口流入を背景とした堅調な賃貸需要を捉え、サービス品質の向上と効率的な運営体制の構築に注力していく。
開発販売事業は、賃貸事業用マンション等の販売を行う事業である。 当第3四半期連結累計期間において、開発販売事業の売上高は409,440千円(前年同期比78.4%減)となった。これは、賃貸事業用マンション3棟(23室)を販売したものの、前年同期に比べて販売戸数が大幅に減少したことによるものである。セグメント利益は105,104千円(前年同期比80.2%減)となった。開発販売事業においては、市場環境の変化に対応しつつ、優良な開発用地の確保と、顧客ニーズに合致した商品開発を進めていく方針である。
本決算短信において、事業/資本提携やM&Aに関する具体的な記載は確認されなかった。
2025年10月期の連結業績予想に変更はない。 売上高は3,200,000千円(前期比32.3%減)、営業利益は442,000千円(前期比50.4%減)、経常利益は350,000千円(前期比57.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は233,000千円(前期比56.1%減)を見込んでいる。 第3四半期時点での進捗率は、売上高が約80.2%、営業利益が約93.6%、経常利益が約89.7%、親会社株主に帰属する当期純利益が約85.7%となっている。
指標 | 通期予想 | 進捗率(3Q) |
---|---|---|
売上高 | 3,200,000千円 | 80.2% |
営業利益 | 442,000千円 | 93.6% |
経常利益 | 350,000千円 | 89.7% |
純利益 | 233,000千円 | 85.7% |
該当する決算発表は第3四半期決算のため、通期業績予想の記載はない。
当第3四半期連結会計期間末における総資産は15,056,595千円となり、前連結会計年度末に比べ658,436千円増加した。これは、新規開発用土地の仕入等による増加が主な要因である。 負債合計は10,409,751千円となり、前連結会計年度末に比べ572,821千円増加した。これは、新規開発用土地の仕入等に伴う長期借入金の増加が主な要因である。 純資産は4,646,844千円となり、前連結会計年度末に比べ85,615千円増加した。これは、利益剰余金の増加によるものである。 キャッシュフローについては、四半期連結キャッシュ・フロー計算書は作成されていない。減価償却費は176,729千円であった。
株式会社アールエイジの2025年10月期第3四半期決算は、売上高、利益ともに前年同期比で大幅な減少を示しており、投資家目線ではネガティブな印象を受ける可能性がある。特に開発販売事業の落ち込みが顕著であり、今後の収益回復に向けた戦略が注目される。 一方で、運営管理事業においては堅調な推移を維持しており、同社の安定的な収益基盤となっている点はポジティブな要素である。都心部への人口流入というマクロ環境は同社にとって追い風であり、この強みを活かした事業展開が期待される。 通期業績予想に変更がないことは、現時点での見通しに対する自信の表れとも取れるが、第3四半期までの進捗率を見ると、特に利益面での達成には、第4四半期における開発販売事業の巻き返しが不可欠となる。 今後の見通しとしては、不動産市況の動向を注視しつつ、運営管理事業のさらなる強化と、開発販売事業における新たな収益機会の創出が重要となる。また、株主還元については、安定的な配当政策を維持していく姿勢が示されている。 全体として、足元の業績は厳しい状況にあるものの、事業ポートフォリオの強みと市場環境を考慮すると、今後の回復の可能性も秘めている。投資家としては、第4四半期の業績動向、特に開発販売事業の回復度合いを慎重に見極める必要があるだろう。
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