株式会社ストリームは、2026年1月期第2四半期(中間期)において、売上高16,292百万円(前年同期比9.0%増)、営業利益68百万円(同20.1%増)、経常利益67百万円(同26.0%増)を達成した。しかし、株式会社エックスワンにおける債権回収可能性の慎重な検討による貸倒引当金繰入額25百万円、および店舗等の設備・器具備品の整理に伴う減損損失24百万円を特別損失に計上したことにより、親会社株主に帰属する中間純損失は6百万円となった。これは前年同期の中間純利益34百万円から大幅な減益である。
インターネット通販事業は、スマートフォン、デジタルカメラ、家電製品を中心に好調に推移し、売上高は15,728百万円となった。一方、ビューティー&ヘルスケア事業は、新商品の投入や会員ビジネスの強化にもかかわらず、店舗数拡大に伴う人員増強による人件費増加により減益となり、売上高は391百万円、営業損失14百万円となった。その他事業は、各種販売支援事業、3PL事業、不動産事業の拡大により売上高は196百万円と増加したが、営業利益は3百万円にとどまった。
株主還元としては、2026年1月期の年間配当予想は3円となっている。自己株式取得に関する記載は確認されなかった。
全体として、増収増益を達成したものの、特別損失の計上により最終利益は赤字となった。投資家目線では、インターネット通販事業の堅調な成長はポジティブな要素であるが、ビューティー&ヘルスケア事業の収益性の悪化と、特別損失による最終赤字はネガティブな要素と言える。
株式会社ストリームは、2026年1月期第2四半期(中間期)において、売上高16,292百万円(前年同期比9.0%増)を達成し、増収となった。これは主にインターネット通販事業の好調によるものである。営業利益は68百万円(同20.1%増)、経常利益は67百万円(同26.0%増)と、増収に加え、販管費の効率化等により増益となった。しかしながら、株式会社エックスワンにおける貸倒引当金繰入額25百万円および減損損失24百万円といった特別損失の計上により、税引前中間純利益は17百万円(前年同期比65.7%減)と大幅に減少した。その結果、法人税等を考慮した中間純利益は28百万円となったが、非支配株主に帰属する中間純利益のマイナス等を加味すると、親会社株主に帰属する中間純損失は6百万円となり、前年同期の中間純利益34百万円から大幅な減益となった。
指標 | 2026年1月期(累計) | 2025年1月期(累計) | 前年同期比 |
---|---|---|---|
売上高 | 16,292百万円 | 14,947百万円 | 9.0% |
営業利益 | 68百万円 | 57百万円 | 20.1% |
経常利益 | 67百万円 | 53百万円 | 26.0% |
税引前中間純利益 | 17百万円 | 49百万円 | △65.7% |
純利益 | 28百万円 | 35百万円 | △20.0% |
親会社株主に帰属する中間純利益 | △6百万円 | 34百万円 | △117.6% |
インターネット通販事業は、全社売上高の約96.5%を占める主要事業である。当中間連結会計期間(2025年2月~2025年7月)における国内の家電小売業界は、気候要因によるエアコン等の季節商品やスマートフォンなどが好調に推移した。このような状況の中、当社が出店する「Yahoo!ショッピング」「楽天市場」「Amazonマーケットプレイス」等の外部サイトの売上高は、ポイント等の効果的な販促施策の展開により、スマートフォン、デジタルカメラ、カメラ用レンズ、プリンター、ヘッドフォン、洗濯機、掃除機、液晶テレビを中心に好調に推移した。今後も売れ筋商品の在庫施策等により更なる売上高確保に努める。
商品購入検討時の問い合わせ用にWEB接客ツールのチャット機能を導入している「ecカレント」オリジナルサイト、「楽天市場」及び「Yahoo!ショッピング」の外部サイトにおける大型家電の配送設置サービスは、きめ細やかな接客を通してそれぞれのユーザーに合った提案を行うよう努めている。
2024年10月より東京都民の方を対象とした設置済みのエアコン・冷蔵庫・照明器具等を、省エネ性能の高い新品の対象家電等に買い替えた際に付与される「東京ゼロエミポイント」の制度変更により、当社は、SDGsの観点からインターネット通販企業として先駆けて「ecカレント」オリジナルサイト及び「ecカレント楽天市場店」の店舗を東京ゼロエミポイント登録店としており、その場でポイント分がご購入金額から最大で8万円分値引きされる「省エネ家電」への積極的な買い替え訴求を同サイトにて行い、対象家電の売上高は堅調に推移した。
2025年6月より、「ecカレント」オリジナルサイトにおいて、昨年同様全国的に気温が高くなると予想される夏に向け、クーポン値引き最大3万円引きの「ecカレント特選エアコンSALE」等の販促施策を行った。さらに取引先の拡充によりエアコンの品揃えに関しても今期は大幅に拡大し、おかげさまで売上高も堅調に推移した。
「必要な機能をシンプルに絞り込み、更に“あったらいいね!”と思える便利機能を加え、そして洗練されたデザインで新しい価値を提案するいいもの(商品)の提供を目指します」をコンセプトに会社設立20周年を記念して立ち上げた当社のプライベートブランド『enas(イーネーズ)』については、2025年6月にコンパクト除湿機「すみっこドライmini」、コードレススティッククリーナーと専用のペット用グルーミング用ツールをセットにした「充電式コードレススティッククリーナー ペット用グルーミングブラシセット」を「ecカレント」等当社運営のネット通販サイトにて発売を開始した。また、「すみっこドライmini」においては、2024年7月より株式会社カタログハウスが発行するカタログ雑誌通販生活『7・8月号』及び同社のウェブサイト「ウェブ通販生活」においても販売を開始した。
各カテゴリにおける前中間連結会計期間比では家電7.7%増、パソコン2.2%増、周辺機器・デジタルカメラ18.2%増となった。売上高及び利益面に関しましては、前中間連結会計期間比で増収増益となった。その結果、当中間連結会計期間は、売上高は15,728百万円(前中間連結会計期間比9.2%増)、営業利益307百万円(前中間連結会計期間比15.6%増)となった。
株式会社エックスワンにおいて展開される、ビューティー&ヘルスケア事業においては、新商品として、2025年4月に先進の技術を応用したヒト幹細胞培養液等配合の「リブラージュ(LIBREAGE)オールインワンフェイスマスク」、6月に歩行や階段の昇り降り時におけるひざ関節の悩みにアプローチする従来品を機能性表示食品としてリニューアルしたキノコ由来の「N-アセチルグルコサミン」を採用した機能性表示食品「かいだんら〜へG」を発売し、おかげさまで売上高は堅調に推移した。
会員ビジネスにおいては、WEB会議アプリケーションによる動画(ライブ含む)配信を活用したオンラインセミナーに加えて、2025年3月から7月にかけて東京、大阪、新潟で対面でのTikTok関連セミナーを開催しており、会員とのきめ細やかなコミュニケーションを行っており、売上高は堅調に推移した。
エックスワンの直営店舗「エックスリュークス横浜」では、2025年5月にBeautyイベントの開催や半額セール、6月にアウトレット品の販売、7月に夏トク!キャンペーンを開催し定額商品50%オフ等の各種販促施策により、化粧品を中心に実際に手にとって実感してもらえるようブランディングの強化を図った。
会員向けビジネスは、概ね計画通り推移し、又卸販売においても、訪日外国人旅行者数が2025年5月から7月の間、いずれも単月として過去最高を更新し上半期累計でも過去最速となる6か月で2,000万人を突破した。このような状況を受け、免税店舗の売上高は堅調に推移いたしましたが、全体としての売上高は前中間連結会計期間とほぼ同等レベルとなった。利益面においては、店舗数拡大に伴う人員増強による人件費の増加により減益となった。
その結果、当中間連結会計期間は、売上高391百万円(前中間連結会計期間比0.5%減)、営業損失14百万円(前中間連結会計期間は5百万円の営業利益)となった。
「各種販売支援事業」、「3PL事業」、「不動産事業」を包括するその他事業においては、「各種販売支援事業」では、ラオックス等の国内免税店舗等において訪日観光客向け販売や株式会社エックスワン商品の会員向け販売のシステム・物流支援等を行っている。「3PL事業」では、当社が運営する「ecカレント」をはじめインターネット通販サイト運営で培ってきたノウハウを基に、販売から物流までワンストップで管理する質の高いシステムをインターネット通販事業者の皆さまに対して提供してきた実績を活かし、物流倉庫・受注管理・出荷の包括的な物流支援サービスである本事業の更なる強化を図っている。パソコンや家電以外に自転車等のアイテムやスポット対応等柔軟なサービスを提供している。また、継続的に新聞やインターネット(主に検索連動型)での同事業の広告展開及び取材対応に伴うメディアへの露出に努めている。「不動産事業」においては、国内案件のみならず、海外のお客様も対象に、不動産の売買・賃貸等に関する仲介事業を展開している。
その結果、当中間連結会計期間の売上高は196百万円(前中間連結会計期間比11.6%増)、営業利益3百万円(前中間連結会計期間は6百万円の営業損失)となった。
株式会社ストリームは、ビューティー&ヘルスケア事業において、今後使用見込みのない店舗等の設備や器具備品を減損処理したことにより、24,965千円を特別損失として計上した。これは、事業再構築の一環として、収益性の低い店舗の整理を進めた結果であると推察される。
該当する四半期決算発表が4Qの決算発表(通期決算発表)ではないため、このセクションは削除します。
株式会社ストリームは、2025年3月14日に公表した2025年1月期の通期連結業績予想を修正した。修正内容は、本日(2025年9月8日)発表の「通期連結業績予想の修正に関するお知らせ」を参照のこと。
指標 | 通期予想 | 前年実績 | 増減率 |
---|---|---|---|
売上高 | 31,940百万円 | 30,371百万円 | 5.4% |
営業利益 | 220百万円 | 190百万円 | 15.3% |
経常利益 | 200百万円 | 243百万円 | △16.7% |
親会社株主に帰属する当期純利益 | 87百万円 | 62百万円 | 40.3% |
当中間連結会計期間末の資産合計は6,257百万円となり、前連結会計年度末に比べ48百万円減少した。これは主に、現金及び預金の減少、売掛金の増加、商品及び流動資産「その他」の減少によるものである。負債合計は3,435百万円となり、前連結会計年度末に比べ43百万円増加した。これは主に、買掛金の増加、短期借入金の減少によるものである。純資産合計は2,821百万円となり、前連結会計年度末に比べ91百万円減少した。これは主に、配当金の支払によるものである。
当中間連結会計期間末の現金及び現金同等物は687百万円となり、前連結会計年度末に比べ207百万円減少した。営業活動によるキャッシュ・フローは741百万円の増加となった。これは、税金等調整前中間純利益や減価償却費、仕入債務の増加等によるものである。投資活動によるキャッシュ・フローは103百万円の使用となった。これは、有形固定資産の取得や貸付け等によるものである。財務活動によるキャッシュ・フローは845百万円の使用となった。これは、短期借入金の純減額、長期借入金の返済、配当金の支払等によるものである。
配当:
自己株式取得:
株主優待:
株式会社ストリームは、2026年1月期第2四半期(中間期)において増収を達成し、インターネット通販事業を中心に堅調な成長を示している。特に、東京都の「東京ゼロエミポイント」制度への対応や、プライベートブランド「enas」の新商品投入は、今後の売上拡大に寄与する可能性がある。また、エアコンの品揃え拡充も、季節商品の需要を取り込む上でポジティブな要因である。
しかしながら、ビューティー&ヘルスケア事業における店舗拡大に伴う人件費増加による減益や、特別損失の計上による中間純損失の発生は、懸念材料である。特に、ビューティー&ヘルスケア事業においては、収益性の改善に向けた抜本的な対策が求められる。
通期業績予想においては、売上高は前期比増収、営業利益、親会社株主に帰属する当期純利益も増益を見込んでいる。これは、インターネット通販事業の継続的な成長と、一部事業の回復によるものと推察される。しかし、中間期での特別損失計上を踏まえると、通期での最終利益達成には、さらなるコスト管理の徹底と、事業ポートフォリオの見直しが重要となる。
投資家目線では、インターネット通販事業の成長性は評価できるものの、ビューティー&ヘルスケア事業の収益性改善の道筋が明確になるまでは、慎重な投資判断が求められる。また、今後の業績予想達成に向けた具体的な施策や、株主還元策の強化についても注視していく必要がある。企業価値の向上という観点からは、収益性の高い事業へのリソース集中と、不採算事業の早期整理が、持続的な成長を実現するための鍵となるだろう。
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