ReYuu Japan株式会社は、2025年10月期第3四半期において、売上高4,273百万円(前年同期比14.5%増)、営業損失190百万円(前年同期営業損失35百万円)、経常損失206百万円(前年同期経常損失46百万円)、四半期純損失238百万円(前年同期四半期純損失48百万円)となった。新経営体制のもと、販売促進や調達力強化に注力し、新規顧客の獲得や既存取引先との関係深化を推進した結果、売上高は増加した。また、コスト構造の見直しにより、販売費及び一般管理費を6.2%削減した。これらの施策により、営業利益は改善傾向にある。株主還元については、配当は実施されていない。
ReYuu Japan株式会社の2025年10月期第3四半期累計期間の業績は、売上高が前年同期比14.5%増の4,273百万円となった。これは、リユースモバイル市場の拡大を追い風に、リユース関連事業における販売台数・売上高が増加したことが主な要因である。営業損失は190百万円となり、前年同期の35百万円の損失から改善した。これは、棚卸資産の計画的放出による在庫構成の最適化が進み、収益力が底上げされたこと、および販売費及び一般管理費の削減による効果である。経常損失は206百万円、四半期純損失は238百万円となった。これらの数値は、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在するものの、事業は着実に拡大しており、財務基盤は安定していると判断されている状況下での結果である。
指標 | 2025年10月期(累計) | 2024年10月期(累計) | 前年同期比 |
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売上高 | 4,273億円 | 3,731億円 | 14.5% |
営業利益 | △190億円 | △35億円 | - |
経常利益 | △206億円 | △46億円 | - |
純利益 | △238億円 | △48億円 | - |
リユース関連事業は全社売上高の98.0%を占める。 当第3四半期累計期間におけるリユース関連事業は、リユースモバイル市場の拡大を追い風に、販売台数・売上高ともに前年同期比で増加した。2025年1月30日に発足した新経営体制のもと、掲げてきた黒字体質の確立を目標に、販売促進および調達力強化を重点施策として推進してきた。国内においては、MVNO事業者、携帯販売代理店、小売業者、一般企業向けに、販売・買取・レンタル・商品保証・キッティングを一体化した総合端末サービスを強みとし、既存取引先との取引拡大と新規顧客の獲得を着実に進めた。海外市場においては、リユースモバイル市場のハブとなっている香港・ドバイをはじめ、需要の高い地域において販売ネットワークを拡充し、調達・販売の両面での取引体制構築を加速させている。為替動向や市場ニーズを踏まえ、国内外の販売バランスを柔軟に最適化し、利益の最大化を図る体制を整備した。調達面では、国内外の仕入先との関係深化が進んだことで、価格競争力のある商材を安定調達できる体制が強化された。さらに、法人向け業務端末の買取営業も引き続き拡充し、粗利率の改善を推進している。これらの結果、売上高は4,188百万円(前年同期3,692百万円)となり、販売台数は135,004台(前年同期108,260台)となった。
その他の事業は全社売上高の2.0%を占める。 当第3四半期累計期間におけるその他の事業の売上高は85百万円となり、前年同期の38百万円から増加した。
2025年7月8日開催の取締役会において、第三者割当による第2回新株予約権の発行を決議した。調達金額は最大3,058百万円であり、在庫調達を中心とする事業運転資金およびM&A等の戦略投資に充当し、既存事業の安定化と新たな収益基盤の確立を図ることを目的としている。
2025年10月期 第2四半期(中間期)決算短信にて公表した通期の業績予想に変更はない。
指標 | 通期予想 | 進捗率(3Q) |
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売上高 | 5,174億円 | 82.7% |
営業利益 | △170億円 | - |
経常利益 | △191億円 | - |
純利益 | △224億円 | - |
該当する決算発表は第3四半期決算のため、本セクションは記載しない。
当第3四半期会計期間末の総資産は、前事業年度末と比べて88百万円減少し、1,799百万円となった。これは主に、現金及び預金が406百万円増加したものの、商品が323百万円、売掛金が169百万円減少したことによるものである。負債は107百万円増加し、1,128百万円となった。これは主に、短期借入金が200百万円減少したものの、買掛金が335百万円増加したことによるものである。純資産は195百万円減少し、670百万円となった。これは主に、新株予約権が43百万円増加したものの、四半期純損失を238百万円計上したことによるものである。キャッシュフローに関する情報は、当第3四半期累計期間に係る四半期キャッシュ・フロー計算書は作成されていないため、記載できない。
ReYuu Japan株式会社の今後の見通しは、リユースモバイル市場の継続的な成長と、同社が掲げる「ReYuu」のコーポレート・アイデンティティに基づいた事業展開に注目が集まる。第3四半期累計期間において売上高が前年同期比14.5%増と堅調に推移し、営業損失も改善傾向にあることはポジティブな兆候と言える。特に、新経営体制のもとでの販売促進・調達力強化策、グローバル展開の加速、そしてコスト構造の見直しといった施策が奏功している点は評価できる。また、第三者割当による新株予約権の発行による資金調達は、在庫調達やM&Aを通じた事業拡大、ひいては企業価値向上への布石となる可能性を秘めている。
一方で、新型コロナウイルス感染症の影響による調達難等に起因する営業損失の計上が継続している点は、依然として懸念材料である。しかしながら、同社は調達ネットワークの拡充や販売力強化を通じて事業を着実に拡大させており、安定的な黒字体質が確立されつつあると判断している。今後の見通しとしては、リユース市場の拡大を背景とした売上高のさらなる伸長が期待される。特に、法人向け業務端末の買取営業の拡充や、海外市場での販売ネットワーク強化は、収益性の向上に寄与するだろう。
投資家目線では、同社が掲げる黒字体質への転換と、それを実現するための具体的な施策の進捗が引き続き注視される。また、新株発行による資金調達が、どのように事業拡大や収益性向上に繋がっていくのか、その効果測定が重要となる。継続企業の前提に関する重要な不確実性は解消されていると判断されているものの、市場環境の変化や競合の動向にも注意が必要である。全体として、同社は構造的な成長が見込まれる市場において、着実に事業基盤を強化しており、今後の企業価値向上への期待は大きいと言えるが、その実現には引き続き経営の実行力が問われる局面となるだろう。
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