株式会社ラバブルマーケティンググループは、2025年10月期第3四半期連結累計期間において、売上高が前年同期比22.3%増の1,942百万円となった。調整後EBITDAは同5.4%減の173百万円、営業利益は同20.4%減の123百万円、経常利益は同28.3%減の119百万円となった。特別損失として投資有価証券評価損9,891千円を計上した結果、親会社株主に帰属する四半期純利益は同66.0%増の135百万円となった。 中期経営計画に基づき、既存事業の安定成長と新規領域の立ち上げを加速しており、SNSマーケティング支援や海外展開・インバウンドプロモーション支援を強化したことが売上増に寄与した。 しかしながら、営業利益、経常利益は減益となった。これは、主に人件費や広告宣伝費の増加、及び一部事業における投資の先行などが要因と考えられる。 株主還元については、配当は実施されていない。自己株式取得に関する具体的な情報は開示されていない。 全体として、売上は堅調に推移したが、利益面ではコスト増の影響が見られ、投資家目線では、今後のコストコントロールと収益性改善が課題となる決算発表であった。
2025年10月期第3四半期連結累計期間において、株式会社ラバブルマーケティンググループは、売上高が前年同期比22.3%増の1,942百万円となり、堅調な成長を示した。これは、中期経営計画に掲げる「既存事業の安定成長」および「新規領域の立ち上げ」に向けた取り組みが奏功した結果である。特に、SNSマーケティング支援事業におけるTikTok ShopのEC機能への対応や、AIを活用した業務効率化ツールの提供、海外展開・インバウンドプロモーション支援の強化が、売上増加に大きく貢献した。 一方で、調整後EBITDAは同5.4%減の173百万円、営業利益は同20.4%減の123百万円、経常利益は同28.3%減の119百万円と減益となった。これは、主に人件費や広告宣伝費の増加、及び新規事業への投資などが影響したと考えられる。 特別損失として投資有価証券評価損9,891千円を計上したものの、親会社株主に帰属する四半期純利益は同66.0%増の135百万円となった。これは、前述の特別損失の計上はあったものの、前期の同利益が低水準であったことや、その他の要因によるものと推察される。 連結財政状態においては、総資産は前連結会計年度末に比べ256,506千円増加し1,983,172千円となった。これは、流動資産及び固定資産の増加によるものである。負債合計も増加したが、純資産も増加しており、自己資本比率は21.3%となっている。
指標 | 2025年10月期(累計) | 2024年10月期(累計) | 前年同期比 |
---|---|---|---|
売上高 | 1,942億円 | 1,588億円 | 22.3% |
調整後EBITDA | 173億円 | 155億円 | △5.4% |
営業利益 | 123億円 | 166億円 | △20.4% |
経常利益 | 119億円 | 155億円 | △28.3% |
親会社株主に帰属する四半期純利益 | 135億円 | 81億円 | 66.0% |
当社グループは、マーケティング事業の単一セグメントとして事業を展開している。 当第3四半期連結累計期間において、SNSマーケティング支援を行う株式会社コムニコは、縦型ショート動画プラットフォーム「TikTok」のEC機能に対応した「TikTok Shop」の店舗開設・運用支援サービスの提供を開始し、国内外のSNSコマース市場への対応を強化した。また、X(旧Twitter)上での返信対応をAIで支援する「AIリプライアシスト for X」の提供も開始し、業務効率化とエンゲージメント向上を支援する新たなプロダクト展開を進めている。株式会社ジソウでは、企業や団体の実務担当者を対象とした「SNS担当者スキルアップメニュー」の提供を開始し、現場担当者が自走的にSNS運用を行える人材育成を支援し、顧客企業のマーケティング体制の強化に寄与している。 海外展開・インバウンドプロモーション領域においては、東南アジアを中心とした訪日外国人向けマーケティング支援を強化している。グループ会社のDTK AD Co., Ltd.は、ファッションPRエージェンシーである株式会社ワンオーと業務提携し、タイ進出を目指す日系アパレル企業の現地でのPR活動支援体制を構築した。株式会社インバウンド・バズにおいては、株式会社マイクロアドとの業務提携を通じて、訪日タイ人旅行者向けの高精度なターゲット広告「Traveler Connect AD」の導入や小売・流通企業との提携によりインバウンドクーポンの提供を開始し、運用メディア「Talon Japan」を通じたプロモーション支援の強化を進めている。 さらに、2024年にグループ入りしたWeb制作・コンサルティング会社である株式会社ユニオンネットは、2025年7月に東京オフィスを開設し、首都圏における営業体制の強化とグループ間連携の深化を図った。 これらの施策を通じて、当社グループは既存領域の収益基盤を拡充しつつ、新たな市場ニーズに即したサービス展開を加速している。
2025年1月には、株式会社ユニオンネットをグループ会社として迎え入れた。これにより、Web制作・コンサルティング事業におけるグループシナジーの創出と、首都圏における営業体制の強化、グループ間連携の深化を図っている。また、株式会社インバウンド・バズは株式会社マイクロアドと業務提携し、訪日タイ人旅行者向けターゲット広告の導入やインバウンドクーポンの提供を開始した。株式会社ワンオーとも業務提携し、タイ進出を目指す日系アパレル企業のPR活動支援体制を構築した。これらの提携・M&Aは、グループ全体の事業拡大及び新たな市場への進出を加速させるための戦略的な取り組みである。
該当する四半期決算発表が4Qの決算発表(通期決算発表)ではないため、このセクションは削除する。
2025年10月期の通期業績予想は、売上高2,700百万円、調整後EBITDA200百万円、営業利益150百万円、経常利益80百万円、親会社株主に帰属する当期純利益150百万円となっている。これは、第3四半期連結累計期間の業績を踏まえ、通期での成長を見込んだ予想である。特に、売上高は前年同期比24.9%増と大幅な伸びを見込んでいる。 しかし、第3四半期連結累計期間の業績を見ると、営業利益、経常利益は前年同期比で減益となっており、通期業績予想に対する進捗率も、売上高は80.2%であるのに対し、営業利益は9.3%、経常利益は10.2%と、利益面での進捗が遅れている状況である。このため、下期における利益改善が重要な課題となる。
指標 | 通期予想 | 前年実績 | 増減率 |
---|---|---|---|
売上高 | 2,700億円 | - | - |
調整後EBITDA | 200億円 | - | - |
営業利益 | 150億円 | - | - |
経常利益 | 80億円 | - | - |
親会社株主に帰属する当期純利益 | 150億円 | - | - |
当第3四半期連結会計期間末の総資産は1,983,172千円となり、前連結会計年度末から256,506千円増加した。これは、主に流動資産の増加(受取手形、売掛金及び契約資産、その他流動資産の増加)及び固定資産の増加(のれん、投資その他の資産の増加)によるものである。 負債合計は1,510,952千円となり、前連結会計年度末から90,426千円増加した。これは、主に流動負債の増加(短期借入金、その他流動負債の増加)によるものである。 純資産は472,220千円となり、前連結会計年度末から166,080千円増加した。これは、主に親会社株主に帰属する四半期純利益の計上による利益剰余金の増加によるものである。 キャッシュフロー計算書については、当第3四半期連結累計期間に係るものは作成されていない。減価償却費は12,296千円、のれんの償却額は29,007千円となっている。
株式会社ラバブルマーケティンググループは、中期経営計画に基づき、既存事業の安定成長と新規領域の立ち上げを加速させている。特に、SNSマーケティング支援事業においては、TikTok Shopへの対応やAIを活用した業務効率化ツールの提供など、顧客ニーズに合わせたサービス拡充を進めており、これが今後の売上成長を牽引すると期待される。また、海外展開・インバウンドプロモーション支援も強化しており、新たな収益源の確保を目指している。 しかしながら、第3四半期連結累計期間の業績を見ると、売上高は堅調に推移したものの、営業利益及び経常利益は減益となっている。これは、人件費や広告宣伝費の増加、新規事業への投資などが影響していると考えられる。今後の見通しとしては、これらのコスト増加要因をいかにコントロールし、収益性を改善していくかが重要な課題となる。特に、通期業績予想に対する利益面での進捗率が低い点は、投資家にとって懸念材料となり得る。 企業価値の見通しについては、デジタルマーケティング市場の成長性を背景に、同社が持つ専門性や顧客基盤を活かした事業展開が継続されれば、中長期的には成長が見込まれる。しかし、競争環境の激化や、新たな技術への対応、そして収益性の安定化が、持続的な企業価値向上には不可欠である。 総じて、今回の決算発表は、売上高の成長というポジティブな側面がある一方で、利益率の低下というネガティブな側面も併せ持っており、投資家目線では、今後のコスト管理と収益性改善の進捗を注視する必要があると言える。
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