株式会社ナイガイの2026年1月期第2四半期(中間期)連結決算は、売上高が前年同期比0.1%減の5,982百万円、営業損失は326百万円(前年同期は210百万円の営業損失)、経常損失は295百万円(前年同期は185百万円の経常損失)、親会社株主に帰属する中間期純損失は318百万円(前年同期は200百万円の親会社株主に帰属する中間期純損失)となった。 売上高は微減収となったものの、構造改革を推進し、中期的な成長基盤を強化した。 株主還元については、2026年1月期の年間配当予想は0円となっている。自己株式取得については、2025年3月14日に普通株式450,000株、取得価額の総額100百万円を上限とした取得を決議し、当中間連結会計期間に369,500株を99百万円で取得した。
株式会社ナイガイの2026年1月期第2四半期(中間期)連結業績は、売上高が前年同期比0.1%減の5,982百万円となった。これは、百貨店販路における消費者の節約志向やインバウンド需要の鈍化の影響を受けたものの、EC販路、量販店販路、および国内外のOEM販売が順調に拡大したことによる。しかし、百貨店販路の苦戦を補うには至らず、全体として微減収となった。 営業損失は326百万円(前年同期は210百万円の営業損失)、経常損失は295百万円(前年同期は185百万円の経常損失)となった。これは、新規増員や定期昇給、賞与の充実などによる人件費の増加、モール型EC販路拡大に伴う販売手数料負担やマーケティング費用の増加といった、成長領域への戦略的投資を積極的に行ったことによるものである。一方で、百貨店・直営店における不採算店舗の撤退などにより、一定のコスト抑制効果も表れている。 親会社株主に帰属する中間期純損失は318百万円(前年同期は200百万円の親会社株主に帰属する中間期純損失)となった。これは、主に営業外費用や特別損失の計上によるものである。
指標 | 2026年1月期(累計) | 2025年1月期(累計) | 前年同期比 |
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売上高 | 5,982百万円 | 5,987百万円 | △0.1% |
営業利益 | △326百万円 | △210百万円 | - |
経常利益 | △295百万円 | △185百万円 | - |
親会社株主に帰属する中間純利益 | △318百万円 | △200百万円 | - |
卸売り事業は、全社売上高の約80%を占める。 卸売り事業では、百貨店販路においては消費者の節約志向やインバウンド需要の鈍化といった外部環境の影響を受けたものの、一方で、当社主導型売場の拡大や他社との協業を通じたシェア向上、さらには売場プロデュース化の推進に取り組むなど、構造改革を進めた。量販店販路では、大手得意先向けのOEM・ODM対応を積極的に展開し、販路特性に応じた商品開発を推進した。特に子供靴下の販売が大きく拡大したほか、専門チェーン店も総じて堅調に推移した。さらに、タビオ社向けの卸販売、海外輸出も順調に拡大し、計画を上回る進捗に寄与した。これらの取り組みにより、前年同期比では微減収となったものの、卸売り事業の構造改革を推進したことにより、中期的な成長基盤を強化することができた。 これらの結果、当中間連結会計期間の卸売り事業の売上高は4,804百万円(前年同期比2.5%減)、営業損失は368百万円(前年同期は204百万円の営業損失)となった。
小売り事業は、全社売上高の約20%を占める。 小売り事業では、原宿竹下通り店においてインバウンド需要の増加により入店客数が伸長し、あわせてインバウンド向けの商品展開を強化したことで、計画を上回る進捗となった。さらに、「HitoAshiヒトアシ」府中店では売場プロデュース化を推進した結果、売上拡大につながった。レッグEC事業では、生成AIツールを活用したSNS販促の強化に加え、EC顧客向けに展開した独自開発商品の販売が好調に推移し、売上高・営業利益ともに計画を上回った。バッグEC事業では、新たな顧客層の獲得を目的に、革製品以外(生地系)のバッグを取り扱うセレクトショップ「Tabinone」をオープンし、販路の拡大を図った。 これらの結果、当中間連結会計期間の小売り事業の売上高は1,177百万円(前年同期比11.0%増)、営業利益は41百万円(前年同期は6百万円の営業損失)となった。
株式会社ナイガイは、新たな取り組みとして、国内外で人気の高いオーセンティックアメリカンアスレチックウェアブランド「Champion(チャンピオン)」のサブライセンス契約を締結し、ソックスおよびアンダーウェアの販売を2026年1月から開始する予定である。これにより、新たな顧客層の獲得とブランドポートフォリオの拡充を目指す。
該当する四半期決算発表が1Q or 2Q or 3Qの決算発表だった場合は、このセクションを記載して。該当する四半期決算発表が4Qの決算発表(通期決算発表)だった場合は、このセクションは、何も記載しないで削除して。 2026年1月期の連結業績予想は、2025年3月14日に公表した予想から変更はない。
指標 | 通期予想 | 進捗率(2Q) |
---|---|---|
売上高 | 13,500百万円 | 44.3% |
営業利益 | 100百万円 | - |
経常利益 | 150百万円 | - |
親会社株主に帰属する当期純利益 | 120百万円 | - |
該当する四半期決算発表が4Qの決算発表(通期決算発表)だった場合は、このセクションを記載して。該当する四半期決算発表が1Q or 2Q or 3Qの決算発表だった場合は、このセクションは、何も記載しないで削除して。
指標 | 通期予想 | 前年実績 | 増減率 |
---|---|---|---|
売上高 | ●●●億円 | ●●●億円 | |
●●● | ●●●億円 | ●●●億円 | |
●●● | ●●●億円 | ●●●億円 | |
●●● | ●●●億円 | ●●●億円 | |
●●● | ●●●億円 | ●●●億円 | |
純利益 | ●●●億円 | ●●●億円 |
当中間連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に対して845百万円減少し、11,043百万円となった。流動資産では、商品及び製品が52百万円増加し、現金及び預金が423百万円、受取手形及び売掛金が324百万円減少した。負債は、前連結会計年度末に対して280百万円減少し、5,046百万円となった。純資産につきましては、親会社株主に帰属する中間純損失318百万円の計上とその他有価証券評価差額金の減少91百万円により、前連結会計年度末に対して564百万円減少し、5,997百万円となった。自己資本比率は54.3%となった。 当中間連結会計期間における現金及び現金同等物は、営業活動で145百万円の使用、投資活動で56百万円の使用、財務活動で173百万円の使用となり、合計で423百万円減少し、期末残高は3,097百万円となった。営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前中間純損失が307百万円となり、増加項目として売上債権の減少309百万円、減少項目として仕入債務の減少136百万円、棚卸資産の増加51百万円等により、145百万円の使用となった。
株式会社ナイガイの2026年1月期第2四半期決算は、売上高は微減となったものの、構造改革の推進や新たなブランド展開の準備など、中長期的な成長に向けた取り組みが進んでいることが示唆された。特に、小売り事業におけるインバウンド需要の取り込みやEC事業の好調は、今後の収益回復への期待を持たせる。一方で、百貨店販路の苦戦や販管費の増加は、引き続き課題として残る。 投資家目線では、今回の決算発表は、短期的な業績の低迷はあったものの、将来に向けた布石が打たれていることから、ポジティブともネガティブとも言い切れない、中立的な評価となるだろう。今後の成長戦略の実行状況と、それに伴う収益性の改善が、株価に影響を与える重要な要因となる。特に、Championブランドの展開が成功すれば、新たな収益の柱となる可能性があり、注目される。 また、継続企業の前提に関する重要事象等については、引き続き注視が必要である。金融機関からの融資継続や手元資金の確保により財務面の安全性は確保されているものの、営業キャッシュ・フローの黒字化に向けた計画の着実な実行が求められる。 通期業績予想に変更はないものの、今後の経済情勢や市場環境の変化によっては、業績予想の見直しが必要となる可能性も否定できない。投資家は、同社の事業戦略の進捗と、外部環境の変化を注視していく必要がある。
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