2026年2月期第2四半期(中間期)の連結業績は、売上高が前年同期比3.1%減の270億4千2百万円、営業利益は2億1千3百万円の損失、経常利益は1億4千9百万円の損失、親会社株主に帰属する中間純利益は2億9千9百万円の損失と、大幅な減収・赤字転落となった。特に第1四半期は市況悪化やイレギュラーな気象条件の影響で大きく落ち込んだが、第2四半期には新店効果、セール販売強化、インバウンド消費の下げ止まりにより回復傾向が見られた。粗利率は低下したものの、販売費及び一般管理費は削減された。財務状態では、総資産が減少する一方で自己資本比率は改善した。株主還元については、2026年2月期の中間配当として1株当たり69円00銭を予定しており、前年同期の0円00銭から増配となる。通期配当予想も前年を上回る139円00銭を計画している。全体として、厳しい市場環境と第1四半期の不振により業績は大幅に悪化し、投資家にとってはネガティブな内容であった。しかし、第2四半期に回復傾向が見られ、通期予想は黒字を維持している点は一定の評価ができる。
2026年2月期第2四半期累計期間の全社業績は、国内経済の不透明感や消費マインドの低下、アパレル・ファッション業界の低調な市況が影響し、売上高は前年同期を下回った。特に第1四半期の不振が響き、上半期全体では減収となった。粗利率はプロパー販売比率の低下により悪化したが、販売費及び一般管理費は当初計画から大幅に削減された。しかし、売上高の減少と粗利率の低下による売上総利益の減少をカバーするには至らず、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する中間純利益は赤字に転落した。
指標 | 2026年2月期2Q(累計) | 2025年2月期2Q(累計) | 前年同期比 |
---|---|---|---|
売上高 | 270億円 | 279億円 | △3.1% |
営業利益 | △2億円 | 5億円 | - |
経常利益 | △1億円 | 6億円 | - |
純利益 | △2億円 | 4億円 | - |
当社グループは、2025年4月14日に公表した中期経営計画に則り、売上高の確保と粗利率の改善、販売費及び一般管理費の管理強化、商品力と販売力の強化に継続的に取り組んでいる。これは、厳しい市場環境下での競争力維持と収益性改善を目指す重要な事業戦略の推進であり、今後の業績回復に向けた基盤構築を図るものと捉えられる。
2026年2月期通期の連結業績予想は、現時点では修正されず据え置きとなった。中間期の実績は赤字であり、通期予想に対する進捗率は売上高で45.1%、営業利益、経常利益、純利益は赤字のためマイナス進捗となっている。下半期での大幅な業績改善が通期目標達成には不可欠となる。
指標 | 通期予想 | 進捗率(2Q) |
---|---|---|
売上高 | 599億円 | 45.1% |
営業利益 | 23億円 | △9.3% |
経常利益 | 23億円 | △6.3% |
純利益 | 41億円 | △7.3% |
当中間連結会計期間末における総資産は549億5千8百万円となり、前連結会計年度末に比べ20億5千9百万円減少した。これは主に現金及び預金が46億3千3百万円減少したことによる。一方で、投資有価証券は13億2千4百万円増加した。負債総額は163億9千5百万円となり、前連結会計年度末に比べ13億2千万円減少した。これは支払手形及び買掛金が14億7千9百万円減少したことなどが要因である。純資産は385億6千2百万円となり、利益剰余金の減少があったものの、その他有価証券評価差額金の増加により、自己資本比率は前連結会計年度末の68.9%から70.1%へ改善した。
配当
2026年2月期第2四半期決算は、厳しい経済環境と消費マインドの低下が続く中で、特に第1四半期の不振が響き、中間期としては大幅な減収・赤字転落となった。アパレル・ファッション業界全体の低調な推移も継続しており、高額品市場の落ち込みが顕著である。投資家目線では、中間期での赤字転落はネガティブな要素として捉えられる。
しかし、第2四半期においては新店効果、セール販売強化、インバウンド消費の下げ止まりにより、前年並みの水準まで回復傾向が見られた点は、今後の業績回復に向けたポジティブな兆候と評価できる。通期業績予想は据え置きであり、売上高599億円、営業利益23億円、経常利益23億円、純利益41億円の黒字を維持する計画である。この通期予想を達成するためには、下半期での大幅な業績改善が不可欠となる。
当社グループは、中期経営計画に基づき、売上高の確保、粗利率の改善、販売費及び一般管理費の管理強化、商品力と販売力の強化に継続的に取り組んでいる。これらの施策が下半期にどれだけ効果を発揮し、業績を回復させられるかが焦点となる。特に、粗利率の改善と販管費の効率的な管理は、収益性向上の鍵を握る。
投資家は、今後の経済状況の推移に加え、中期経営計画に基づく事業戦略の進捗状況、特に商品投入や販売戦略が市場にどのように受け入れられ、売上と利益に結びつくかを注視するだろう。第2四半期の回復傾向は期待材料となるが、通期黒字達成への道のりは依然として厳しく、経営陣の手腕が試される局面が続く見通しである。
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