株式会社ウイルコホールディングスは、2025年10月期第3四半期連結累計期間において、売上高6,255百万円(前年同期比3.9%減)、営業損失370百万円(前年同期は営業損失30百万円)、経常損失389百万円(前年同期は経常利益0百万円)となった。親会社株主に帰属する四半期純損失は207百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失260百万円)となった。これは、特別利益として投資有価証券売却益359百万円等を計上した一方、特別損失として工場再編関連費用144百万円等を計上したことによる。
2025年10月期の通期業績予想については、2024年12月13日に修正されており、売上高8,368百万円(前期比2.7%減)、営業損失528百万円、経常損失542百万円、親会社株主に帰属する当期純損失448百万円と見込んでいる。
株主還元に関しては、2025年10月期の期末配当予想を2円としている。また、自己株式の取得については、2025年8月12日から10月31日までの期間で、10,500,000株を上限に、1株あたり108円で取得する予定であったが、2025年9月8日までに10,500,000株を取得した。さらに、2025年10月9日付で自己株式9,128,550株を消却することを決議している。
全体として、売上高は微減となったものの、損失幅は縮小しており、特に親会社株主に帰属する四半期純損失は前年同期と比較して改善している。これは、特別利益の計上や、自己株式取得・消却といった株主還元策の実施によるものと考えられる。
2025年10月期第3四半期連結累計期間において、株式会社ウイルコホールディングスの連結業績は、売上高が前年同期比3.9%減の6,255百万円となった。営業利益は370百万円の損失となり、前年同期の30百万円の損失から悪化したが、経常利益は389百万円の損失となり、前年同期の利益から損失に転じた。親会社株主に帰属する四半期純利益は、特別利益の計上等により207百万円の損失となり、前年同期の260百万円の損失から改善した。
指標 | 2025年10月期(累計) | 2024年10月期(累計) | 前年同期比 |
---|---|---|---|
売上高 | 6,255億円 | 6,506億円 | △3.9% |
営業利益 | △370億円 | △30億円 | - |
経常利益 | △389億円 | 0億円 | - |
親会社株主に帰属する四半期純利益 | △207億円 | △260億円 | - |
情報・印刷事業は、全社売上高の大部分を占める主要事業である。当第3四半期連結累計期間の売上高は5,810百万円(前年同期比4.3%減)となった。これは、ECサイト経由の受注増加がECサイト以外の印刷受注減をカバーしきれなかったためである。利益面では、設備の合理化を進めたものの、原材料費、電力料金、物流費の上昇に加え、東京支店の事務所移転に伴う一時的費用が重なり、53百万円の損失(前年同期は284百万円の利益)となった。7月1日付で新設分割会社の株式会社ウエーブを子会社化したことで、今後はグループ全体での生産体制の最適化、コスト削減、営業展開の強化による収益拡大を目指す。知育事業においては、新商品の投入効果等により前年同期並みの売上を確保したが、出版事業の不振等によりセグメント売上高は561百万円(前年同期比3.5%減)、セグメント利益は43百万円の損失となった。今後は、閑散期対策として新商品投入、100円ショップ向け商品の拡大、絵本のサブスクリプション開始、大手メーカーとの協業、父兄向け食品販売等、新たな販路拡大を進め、黒字化を目指す。通信販売事業は、受注獲得効率の高い商品の販売に注力し、広告宣伝費を抑えつつ効果的な販売活動を推進した結果、セグメント売上高は31百万円(前年同期比24.6%減)、セグメント利益は13百万円の損失となった。新商品のレスポンスは着実に伸びており、販売チャネルの最適化、アウトバウンド販売の展開、インフルエンサーサービスの活用等により受注拡大と費用抑制を両立させ、業績改善を図る。
知育事業は、当第3四半期連結累計期間の売上高は561百万円(前年同期比3.5%減)となった。これは、出版事業において新刊や増刷がなかったことが主な要因である。利益面では43百万円の損失(前年同期は45百万円の損失)となった。今後は、閑散期対策として新商品の投入に加え、100円ショップ向け商品の拡大、過去のコンテンツを活かした絵本のサブスクリプションの開始、大手メーカーとの協業による着替えのサブスクリプションの展開や父兄向け食品販売等、新たな販路拡大を進める。また、引き続き外注費や調達先の見直し等の経費削減にも積極的に取り組み、黒字化を目指す。
通信販売事業は、当第3四半期連結累計期間の売上高は31百万円(前年同期比24.6%減)となった。これは、受注獲得効率の高い商品の販売に注力し、広告宣伝費を抑えつつ効果的な販売活動を推進した結果である。利益面では13百万円の損失(前年同期は32百万円の損失)となった。新商品のレスポンスは着実に伸びており、販売チャネルの最適化やアウトバウンド販売の展開、更に新たなインフルエンサーサービスの活用等により受注拡大と費用抑制を両立させ、業績の改善を図っていく。
2025年7月1日付で、株式会社ウエーブの株式を取得し、連結子会社化した。これにより、情報・印刷事業におけるシナジー効果、顧客基盤の拡大、高付加価値商品の開発力強化、FA事業における国内製造業の人手不足を補完する高精度FA装置への需要を取り込むことを目指す。
該当する四半期決算発表が1Q or 2Q or 3Qの決算発表だった場合は、このセクションを記載して。該当する四半期決算発表が4Qの決算発表(通期決算発表)だった場合は、このセクションは、何も記載しないで削除して。
2025年10月期の通期業績予想は、2024年12月13日に修正されており、売上高は8,368百万円(前期比2.7%減)、営業損失は528百万円、経常損失は542百万円、親会社株主に帰属する当期純損失は448百万円と見込まれている。第3四半期累計期間までの進捗率は、売上高が75.0%、営業利益が-100.0%(損失のため)、経常利益が-100.0%(損失のため)、親会社株主に帰属する当期純利益が-100.0%(損失のため)となっている。
指標 | 通期予想 | 進捗率(3Q) |
---|---|---|
売上高 | 8,368億円 | 75.0% |
営業利益 | △528億円 | - |
経常利益 | △542億円 | - |
純利益 | △448億円 | - |
該当する四半期決算発表が4Qの決算発表(通期決算発表)だった場合は、このセクションを記載して。該当する四半期決算発表が1Q or 2Q or 3Qの決算発表だった場合は、このセクションは、何も記載しないで削除して。
2025年10月期第3四半期連結会計期間末における総資産は8,608百万円となり、前連結会計年度末に比べて685百万円減少した。これは、主に現金及び預金の減少、投資有価証券の減少、建物及び構築物の増加、のれんの増加によるものである。負債合計は5,484百万円となり、前連結会計年度末に比べて239百万円減少した。これは、主に長期借入金の減少、電子記録債務の減少、資産除去債務の増加によるものである。純資産は3,124百万円となり、前連結会計年度末に比べて445百万円減少した。これは、主に利益剰余金の減少、その他有価証券評価差額金の減少によるものである。
株式会社ウイルコホールディングスは、2025年10月期第3四半期連結累計期間において、売上高は微減となったものの、損失幅の縮小、特に親会社株主に帰属する四半期純損失の前年同期比での改善が見られた。これは、特別利益の計上や、自己株式取得・消却といった株主還元策の実施が、投資家にとって一定のポジティブな材料となり得る。
情報・印刷事業においては、ECサイト以外の印刷受注減が課題となっているものの、ECサイト経由の受注増加や、子会社化した株式会社ウエーブとのシナジー効果による収益拡大が期待される。知育事業および通信販売事業においても、新たな販路拡大や販売チャネルの最適化、インフルエンサーサービスの活用等により、業績改善を目指す姿勢が見られる。
通期業績予想は、当初予想から修正されており、売上高は前期比減、各利益項目は損失の見込みとなっている。しかしながら、第3四半期累計期間の進捗率を見ると、売上高は概ね計画通りに進捗しているものの、利益面では損失が継続する見通しである。
今後の見通しとしては、子会社化した株式会社ウエーブとの連携による情報・印刷事業の強化、および通信販売事業における新たな販路開拓が業績回復の鍵となるだろう。また、株主還元策として実施された自己株式取得および消却は、株主価値向上への意欲を示すものとして評価できる。しかし、全体として依然として厳しい事業環境下にあるため、計画通りの施策実行と、外部環境の変化への迅速な対応が、企業価値向上に向けた重要な要素となる。投資家目線では、損失からの脱却と持続的な成長軌道への転換を具体的に示すことが求められる。
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