のむら産業株式会社の2025年10月期第3四半期連結決算は、売上高が前年同期比7.4%増の51億29百万円、営業利益は同38.9%増の5億54百万円、経常利益は同38.0%増の5億55百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同43.9%増の3億71百万円となった。包装関連事業の堅調な推移と物流梱包事業の収益改善が業績を牽引した。株主還元としては、2025年10月期の年間配当予想が59円から89円に増額された。全体として、堅調な業績と株主還元強化により、投資家目線ではポジティブな決算発表であったと評価できる。
2025年10月期第3四半期連結累計期間において、のむら産業株式会社は、わが国経済の緩やかな回復基調と各種経済政策の効果を背景に、堅調な業績を達成した。一方で、為替や株価の変動、物価高の影響など、依然として先行き不透明な状況も存在する中で、同社は「人に優しい新技術」をモットーに、良いモノづくりときめ細かいサービス提供を継続し、社会貢献に努めることで、安定した経営基盤の強化を図った。その結果、売上高は前年同期比7.4%増の51億29百万円、営業利益は同38.9%増の5億54百万円、経常利益は同38.0%増の5億55百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同43.9%増の3億71百万円と、増収増益を達成した。
指標 | 2025年10月期(累計) | 2024年10月期(累計) | 前年同期比 |
---|---|---|---|
売上高 | 5,129百万円 | 4,777百万円 | 7.4% |
営業利益 | 554百万円 | 398百万円 | 38.9% |
経常利益 | 555百万円 | 402百万円 | 38.0% |
親会社株主に帰属する四半期純利益 | 371百万円 | 258百万円 | 43.9% |
純利益 | 371百万円 | 258百万円 | 43.9% |
包装関連事業は、全社売上高の約83%を占める主要事業である。コメ流通業界では、コメ価格の高止まりによる消費者の買い控え懸念があったものの、資材関係は期初の原材料価格高騰による価格転嫁や政府備蓄米放出に伴う資材需要に対応し、堅調に推移した。機械関係では、鮮度保持ニーズに対応した販促強化が奏功し、コロナ禍で停滞していた海外向けの商談も再開し、タイ、ベトナム向けに製品納品を実現した。また、生産性向上やDX化による業務効率化を継続的に推進し、費用抑制に努めた結果、売上高は前年同期比9.6%増の44億42百万円、セグメント利益は同34.1%増の5億0百万円となった。
物流梱包事業は、全社売上高の約13%を占める事業である。物流業界の働き方改革による物流コスト上昇の影響で荷動きは鈍化傾向であったが、ネット通販市場における継続的な需要を背景に、物流関連の需要は底堅く推移した。大手通販会社が環境に配慮した低コストの梱包資材へのシフト方針とした影響で、前年同期比では減収となったが、これは当連結会計年度の計画に織り込み済みであり、業績としては計画通り堅調に推移した。その結果、売上高は前年同期比5.0%減の6億86百万円、セグメント利益は同108.6%増の53百万円となった。
記載なし
該当する四半期決算発表が4Qの決算発表(通期決算発表)ではないため、このセクションは削除します。
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当第3四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ2億64百万円増加し、43億78百万円となった。これは主に、売上高の伸長に伴う売上債権および棚卸資産の増加によるものである。負債合計は、前連結会計年度末に比べ34百万円減少し、21億67百万円となった。これは主に、仕入債務の増加があったものの、借入金の減少や未払法人税等の減少等によるものである。純資産合計は、前連結会計年度末に比べ2億98百万円増加し、22億11百万円となった。これは主に、株主配当による利益剰余金の減少があったものの、親会社株主に帰属する四半期純利益の獲得によるものである。
のむら産業株式会社は、2025年10月期第3四半期において、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する四半期純利益の全てにおいて前年同期比で大幅な増加を達成し、堅調な業績推移を示した。特に、包装関連事業におけるコメ流通業界への対応や海外展開の進展、物流梱包事業における大手通販会社との取引における計画通りの推移は、同社の事業基盤の強固さと変化への適応力を示唆している。
通期の連結業績予想については、2024年12月13日付で公表された予想から修正されており、これは市場の期待を上回るポジティブな材料と言える。具体的には、売上高は7.0%増、営業利益は47.2%増、経常利益は45.8%増、親会社株主に帰属する当期純利益は49.8%増と、大幅な増益見込みとなっている。この業績予想の修正は、第3四半期までの好調な業績が継続すること、あるいはさらなる事業拡大の可能性を示唆しており、投資家にとっては非常に魅力的な情報である。
株主還元に関しても、2025年10月期の年間配当予想が59円から89円へと大幅に増額されたことは、株主への利益還元を強化する姿勢の表れであり、株主価値向上への期待を高める。
これらのことから、今回の決算発表は、投資家目線で見て非常にポジティブな内容であったと評価できる。同社は、厳しい経済環境下においても、着実に事業を成長させ、収益性を向上させており、今後のさらなる企業価値向上への期待が持てる。特に、包装関連事業と物流梱包事業のシナジー効果や、新たな技術開発・導入による競争力強化が、今後の成長を牽引していくものと考えられる。
ただし、今後の経済動向や為替変動、原材料価格の動向など、外部要因による影響も考慮する必要がある。これらのリスク要因をいかにコントロールし、持続的な成長を実現していくかが、今後の注目点となる。
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