株式会社colyの2026年1月期第2四半期(中間期)決算は、売上高が前年同期比23.5%増の3,378百万円となった。営業利益は△955百万円(前年同期は△670,073百万円)、経常利益は△854百万円(前年同期は△661,477百万円)と赤字幅は縮小した。中間純利益は9,862百万円(前年同期は△687,322百万円)となり、黒字転換を果たした。これは、主力IPである「ブレイクマイケース」の売上増加や、TVアニメ放映の影響を受けた「魔法使いの約束」の堅調な推移、さらに「スタンドマイヒーローズ」の8周年施策などが寄与した結果である。メディア事業においても、異業種コラボや期間限定カフェの開催などが奏功し、売上高の増加に貢献した。株主還元については、配当は実施されていない。全体として、売上高の成長と赤字幅の縮小、そして中間純利益の黒字転換はポジティブな材料と言える。
株式会社colyの2026年1月期第2四半期(中間期)の業績は、売上高が前年同期比23.5%増の3,378百万円となり、堅調な成長を示した。これは、主力IPである「ブレイクマイケース」の売上増加や、TVアニメ放映の影響を受けた「魔法使いの約束」の堅調な推移、さらに「スタンドマイヒーローズ」の8周年施策などが寄与した結果である。メディア事業においても、異業種コラボや期間限定カフェの開催などが奏功し、売上高の増加に貢献した。営業利益は△955百万円(前年同期は△670,073百万円)と赤字幅は大幅に縮小し、経常利益も△854百万円(前年同期は△661,477百万円)と赤字幅の縮小が見られた。これは、売上高の増加に加え、Web上でゲーム内アイテムを販売する『coly ID』の推進による手数料の圧縮が進んだことによる。販売費及び一般管理費は、大手エンターテインメント企業との協業案件の費用が先行したものの、前年同期比で減少した。その結果、中間純利益は9,862百万円(前年同期は△687,322千円)となり、黒字転換を達成した。
指標 | 2026年1月期(累計) | 2025年1月期(累計) | 前年同期比 |
---|---|---|---|
売上高 | 3,378百万円 | 2,736百万円 | 23.5% |
営業利益 | △95百万円 | △670,073百万円 | - |
経常利益 | △85百万円 | △661,477百万円 | - |
純利益 | 9,862百万円 | △687,322百万円 | - |
モバイルオンラインゲーム事業は、株式会社colyの全社売上の大部分を占める。2026年1月期第2四半期(中間期)においては、主力IPである「ブレイクマイケース」が売上増加に大きく貢献した。特に、2025年5月に実施された1周年イベントでは、売上高が過去最高を記録し、イベント後もゲーム内は好調を維持している。「魔法使いの約束」は、2025年1月から3月にかけて放映されたTVアニメの影響もあり、MAU(月間アクティブユーザー数)は堅調に推移し、売上も安定的に推移した。「スタンドマイヒーローズ」は、8周年を迎え、10周年を見据えた今後の展開を発表し、ユーザーからの反響を得ている。これらのIP運営においては、ユーザーにとって魅力的な運営を継続しつつ、舞台やキャストイベント等のリアルイベント、グッズ販売などを通じてIP価値の向上を図っていく方針である。また、大手エンターテインメント企業との協業や新規タイトルの開発も積極的に進め、安定的な成長基盤の構築を目指している。
メディア事業においては、TVアニメ「魔法使いの約束」の放映や、「ブレイクマイケース」、「スタンドマイヒーローズ」の舞台化準備などが進められた。これらのメディアミックス展開に加え、各タイトルでのグッズ販売も好調に推移した。さらに、「coly cafe! 池袋PARCO店」での期間限定カフェ開催など、ユーザーとのタッチポイントを創出する取り組みも積極的に行われ、多方面から当社作品に触れる機会を提供し、売上増加に貢献した。
大手エンターテインメント企業との協業案件を進行中であり、これにより新たなIPの創出やゲーム開発を進めている。これらの協業は、当社のIP活用能力をさらに高め、事業領域の拡大に貢献することが期待される。
株式会社colyは、2026年1月期の業績予想を非開示としている。これは、大手エンターテインメント企業との協業案件や新規リリース予定の事業について、売上高・利益の合理的な算出が困難であること、モバイルオンラインゲーム市場の競合環境の変化が激しく売上動向の予測が困難であること、そして新規開発等への機動的な投資判断が必要となることが理由として挙げられている。
該当する四半期決算発表が4Qの決算発表(通期決算発表)ではなかったため、このセクションは削除する。
2026年1月期中間会計期間末における総資産は6,605,302千円となり、前事業年度末に比べて322,080千円減少した。これは主に現金及び預金の減少があった一方で、投資有価証券が増加したことによる。負債は1,298,164千円となり、前事業年度末に比べて269,084千円増加した。これは、1年内返済予定長期借入金および長期借入金の増加によるものである。純資産は5,307,137千円となり、前事業年度末に比べて52,996千円増加した。これは、その他有価証券評価差額金の増加によるものである。キャッシュフローにおいては、営業活動によるキャッシュフローは△383,869千円となった。これは、前払費用の増加や未払金の減少などが主な要因である。投資活動によるキャッシュフローは△504,938千円となり、投資有価証券の取得や有形固定資産の取得が主な要因である。財務活動によるキャッシュフローは312,355千円となり、主に長期借入による収入が要因である。
株式会社colyの2026年1月期第2四半期決算は、売上高の着実な成長と中間純利益の黒字転換という点で、投資家にとってポジティブな内容であったと評価できる。主力IPの堅調な推移やメディアミックス戦略の奏功は、同社のコンテンツIPを多角的に展開する能力を示しており、今後の成長ポテンシャルを示唆している。特に、「ブレイクマイケース」の1周年イベントでの最高売上記録や、「魔法使いの約束」のTVアニメ放映効果は、IPのライフサイクルを長期化させ、安定的な収益基盤を構築する上で重要な要素となる。また、「スタンドマイヒーローズ」の10周年を見据えた展開は、既存IPの価値をさらに高める可能性を秘めている。
一方で、通期業績予想を非開示としている点は、投資家にとって不透明感を与える要因となりうる。これは、大手エンターテインメント企業との協業や新規タイトルの開発といった、将来の成長ドライバーとなりうる事業の進捗が、現時点では合理的な業績予想の算出を困難にしていることを示唆している。しかし、これは裏を返せば、同社が積極的に新たな事業機会を追求し、成長に向けた投資を行っている証左とも言える。中長期的には、女性向けエンタメ市場におけるIP数の増加と事業領域の拡大を目指しており、オリジナルIPの育成とメディアミックス展開を通じて、ユーザー体験の向上と事業成長を目指す方針は明確である。
「EX体験」の提供という、より広範なエンターテインメント体験の創出を目指す姿勢は、同社の将来的な企業価値向上に向けた意欲を示している。機動的な投資判断が必要となる時期であると認識していることから、今後の投資戦略や事業展開には注目が集まるだろう。
総じて、当四半期決算は、既存IPの収益化と成長戦略の推進という両面で一定の成果を示しており、今後の事業展開次第では、さらなる企業価値向上に繋がる可能性を秘めている。ただし、業績予想の非開示という点は、今後の情報開示に注視する必要がある。
• 提供されるレポートに誤った情報が含まれる場合があります。正確性や品質を保証するものではないため、決算短信全文を併せてご確認ください。
• 提供されるレポートに投資を推奨するようにも読み取れる内容が含まれる可能性がありますが、当社が投資を推奨するものではありません。投資に関する決定は、利用者ご自身の判断で行ってください。
• 決算短信についての訂正の開示があった場合でも、訂正の内容はレポートに反映されませんので、最新の適時開示をご参照ください。また、提供されるレポートの内容は予告なく変更されることがありますのでご注意ください。
• 本レポートにより提供される内容について、当社は、その信頼性、正確性、最新性、完全性、有効性、特定目的への適合性、有用性(有益性)、継続性について保証しません。これらに起因してお客様が何らかの損害を被ったとしても、当該損害につき責任を負わないものとします。
• 提供されるレポートを利用する際は、著作権法、商標法、金融商品取引法などの法令に違反しないようご注意ください。
• 提供されるレポートに関する権利は当社に帰属します。これらの情報を第三者に提供する目的での転用、複製、販売、加工、再利用および再配信は固く禁じます。