株式会社gumiの2026年4月期第1四半期決算は、売上高が前年同期比52.5%減の1,354百万円となった。営業利益は11.0%増の72百万円、経常利益は371.1%増の1,234百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,247百万円となった。モバイルオンラインゲーム事業は、不採算タイトルの早期撤退や一部タイトルの他社への運営移管等により減収となったが、ブロックチェーン等事業は、エンターテイメント領域及び金融領域での事業推進により増収増益となった。財政状態としては、暗号資産の増加等により資産合計が増加し、自己資本比率は73.3%となった。株主還元については、2026年4月期の配当は未定である。全体として、ブロックチェーン等事業の成長がモバイルオンラインゲーム事業の減収をカバーし、増益に貢献した決算と言える。
株式会社gumiの2026年4月期第1四半期連結累計期間の業績は、売上高が前年同期比52.5%減の1,354百万円となった。これは、モバイルオンラインゲーム事業における不採算タイトルの早期撤退や一部タイトルの他社への運営移管などが影響したためである。一方、ブロックチェーン等事業においては、エンターテイメント領域での「ファントム オブ キル -オルタナティブ・イミテーションー」の配信や暗号資産の受領、金融領域でのアセットマネジメント事業におけるノード運営のポートフォリオ最適化等により、前年同期比で増収となった。営業利益は、モバイルオンラインゲーム事業でのコスト削減が奏功したものの、減収の影響を受け減益となったが、ブロックチェーン等事業での増益がこれを上回り、全体としては前年同期比11.0%増の72百万円となった。経常利益は、暗号資産評価益の増加等により、同371.1%増の1,234百万円と大幅に増加した。親会社株主に帰属する四半期純利益は、前年同期の親会社株主に帰属する四半期純損失から一転し、1,247百万円となった。財政状態としては、暗号資産の増加等により資産合計は前連結会計年度末比で増加し、自己資本比率は73.3%となった。
指標 | 2026年4月期(累計) | 2025年4月期(累計) | 前年同期比 |
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売上高 | 1,354億円 | 2,848億円 | △52.5% |
営業利益 | 72億円 | 65億円 | 11.0% |
経常利益 | 1,234億円 | 262億円 | 371.1% |
親会社株主に帰属する四半期純利益 | 1,247億円 | △167億円 | - |
純利益 | 1,247億円 | △167億円 | - |
モバイルオンラインゲーム事業は、全社売上高の約66.5%を占める。売上高は763,811千円(前年同期比66.5%減)となった。これは、不採算タイトルの早期撤退や一部タイトルの他社への運営移管、株式会社エイリムの株式譲渡などが影響したためである。営業損失は93,147千円(前年同期は5,645千円の営業利益)となった。開発・運用体制の見直しによるコスト削減(主に外注費・広告費の減少)が奏功したものの、減収の影響が大きく、減益となった。今後は、他社IPタイトルを主軸に経営資源を投下し、オリジナルタイトルについては当面開発を行わず、ゲームエンジンとIPを組み合わせたタイトルの開発や開発受託への取り組みを強化することで、収益力の拡大を目指す方針である。
ブロックチェーン等事業は、全社売上高の約33.5%を占める。売上高は590,517千円(前年同期比4.0%増)となった。エンターテイメント領域では、ブロックチェーン技術を活用した「ファントム オブ キル -オルタナティブ・イミテーションー」の配信や暗号資産の受領等により増収となった。アセットマネジメント領域では、ノード運営のポートフォリオ最適化により良質なトークンを保有し、安定収益を創出した結果、前年同期比で概ね同水準の売上高となった。営業利益は165,701千円(前年同期比177.5%増)となった。これは、売上高の増加に加え、開発中のタイトルの開発コストが減少したこと等に伴い、前年同期比で増益となった。今後は、ブロックチェーンゲームの配信やプラットフォームビジネスを中心としたエンターテイメント領域に加え、アセットマネジメント及び投資を中心とした金融領域の2つの領域に積極的に経営資源を投下し、収益の主軸として成長させていく方針である。具体的には、「OSHI3」をはじめとしたブロックチェーンサービスをシームレスに提供できるプラットフォームの構築や、高品質なブロックチェーンゲームの配信により収益の更なる成長を目指す。金融領域では、アセットマネジメント事業で安定収益を創出しつつ、他社資本の組入れ等により運用資産の拡大を図る。投資事業では、既存ファンドからの投資回収に加え、新規ファンドからの投資活動も積極的に実施し、中長期的な投資収益の創出に向けた基盤を構築する。
株式会社gumiは、2025年8月29日開催の取締役会において、金融機関からの借入を行うことを決議した。これは、財務基盤の更なる安定化及び将来的な資金需要への備えとして手許資金を厚くすることを目的としている。借入先は株式会社SBI証券で、借入金額は3,000,000千円、借入金利は基準金利+スプレッド、契約日及び実行日は2025年8月29日、最終返済日は2026年2月27日(予定)であり、期日一括返済、無担保・無保証での借入となる。この借入により、財務基盤の強化が図られ、今後の事業展開における資金的な柔軟性が高まることが期待される。
株式会社gumiは、当四半期決算発表が1Qであるため、このセクションを記載する。 当社グループを取り巻く事業環境は短期的な変化が激しいことから、当社グループの業績の見通しについては適正かつ合理的な数値の算出が困難であるため、業績予想の開示をしていない。
該当する四半期決算発表が4Qではないため、このセクションは削除する。
当第1四半期連結会計期間末の資産合計は24,852,398千円となり、前連結会計年度末比967,643千円増加した。これは主に暗号資産の増加によるものである。負債合計は5,410,803千円となり、前連結会計年度末比593,606千円減少した。これは主に、未払法人税等及び1年内返済予定の長期借入金の減少によるものである。純資産合計は19,441,595千円となり、前連結会計年度末比1,561,250千円増加した。なお、自己資本比率は73.3%となった。 キャッシュ・フロー計算書については、当第1四半期連結累計期間に係るものは作成されていない。減価償却費(無形固定資産に係る償却費を含む)は、当第1四半期連結累計期間において12,922千円であった。
株式会社gumiの2026年4月期第1四半期決算は、モバイルオンラインゲーム事業の減収が続く一方で、ブロックチェーン等事業が堅調に成長し、全体として増益を達成した点がポジティブに評価できる。特に、ブロックチェーン等事業におけるエンターテイメント領域での新規タイトル配信や、金融領域でのアセットマネジメント事業の安定的な収益基盤の構築は、今後の収益拡大に向けた重要な布石となるだろう。モバイルオンラインゲーム事業においては、他社IPタイトルへの注力や開発受託の強化といった戦略転換が、収益性の改善に繋がるかどうかが注目される。 財政基盤の強化に向けた金融機関からの借入も、将来的な資金需要への対応力を高めるものとして、経営の安定性を向上させる要因となる。 しかしながら、モバイルオンラインゲーム事業の売上高の減少幅が大きい点は依然として懸念材料であり、ブロックチェーン等事業の成長がこの穴を完全に埋めきれるか、また、ブロックチェーン市場の変動リスクにどう対応していくかが、今後の企業価値向上における重要な鍵となる。 投資家目線では、ブロックチェーン等事業の成長ポテンシャルに期待しつつも、モバイルオンラインゲーム事業の収益回復策の進捗と、ブロックチェーン市場の動向を注視していく必要があるだろう。全体としては、事業ポートフォリオの転換期にあると捉えられ、今後の事業戦略の実行力と市場環境の変化への適応力が問われる局面と言える。
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